#46 いじめ加害、大学入試のペナルティーを強化へ

対訳

政府が、学校暴力の加害生徒の学校生活記録簿の保存期限を、現行の卒業後2年から、4年に伸ばすことにした。また今まで学校暴力事項は主に、推薦入試の募集で減点基準に含まれたが、2026年の入試からは、修学能力試験・実技重視の一般入試の募集でも減点を適用するよう義務化することにした。韓悳洙・国務総理は4月12日、政府ソウル庁舎で「学校暴力対策委員会」を開催し、こうした内容の「学校暴力根絶総合対策」を議決した。

정부가 학교 폭력 가해 학생의 학교생활기록부 보존 기한을 현행 졸업 후 2년에서 4년으로 늘리기로 했다. 또 지금까지 학폭 사항은 주로 수시 모집에서 감점 기준으로 들어갔지만, 2026년 입시부터는 수능· 실기 위주 정시 모집에도 감점을 적용하도록 의무화하기로 했다. 한덕수 국무총리는 12일 정부서울청사에서 ‘학교폭력대책위원회’를 개최하고 이 같은 내용의 ‘학교폭력 근절 종합대책’을 의결했다.

https://www.chosun.com/politics/assembly/2023/04/13/W4EC3AYRQVCF3OUIFSZEOLDSZY/

最近、学校暴力をテーマにしたドラマ「ザ・グローリー」のブームと時を同じくして、与党で勃発した「チョン・スンシン事件」で悪化した世論を急いで収拾しようという模様だ。今回の政府方針の焦点は「学校暴力には必ず不利益が伴う」という「不寛容原則」の確立に当てられた。

최근 학폭을 주제로 한 드라마 ‘더 글로리’ 열풍과 때마침 여권에서 터진 ‘정순신 사태’로 악화된 여론을 서둘러 수습하는 모양새다. 이번 정부 방침의 초점은 “학교폭력에는 반드시 불이익이 따른다”는 ‘무관용 원칙’의 확립에 맞춰졌다.

https://www.chosun.com/politics/assembly/2023/04/12/PJWRIXVIBZCPLILT4VMTAHQFI4/

子どもの学校暴力疑惑で国家捜査本部長就任を撤回されたチョン・スンシン弁護士の息子チョン君は、2017年に江原道所在の自立型私立高校に在学時、同級生に深刻なレベルのいじめを行い、2019年初めに強制転校措置を受け、ソウルに転校した。その後、2020年にソウル大学の修学能力試験重視の入試を受け、合格した。

아들의 학교폭력 의혹으로 국가수사본부장에 낙마한 정순신 변호사 아들 정군은 2017년 강원도 소재 자율형사립고 재학 시절 동급생에게 심각한 수준의 학교폭력을 저질러 2019년 초 강제 전학 조치를 받고 서울로 전학했다. 이후 2020학년도 서울대 정시 수능 위주 전형에 응시해 합격했다.

当時、ソウル大学内部の審議基準によれば、学校暴力などで8号(強制転校)または9号(退学)措置を受けた志願者に、大学では入学書類評価で最低等級を付与したり、修学能力試験の成績から2点を減点した。このため一角では、学校暴力に伴う減点が実効性がないという指摘がある。

당시 서울대 내부 심의 기준에 따르면 학폭 등으로 8호(강제전학) 또는 9호(퇴학) 조치를 받은 지원자에 대해선 입학 서류평가에서 최저등급을 부여하거나 수능성적에서 2점을 감점했다. 이 때문에 일각에서는 학폭에 따른 감점이 실효성이 없다는 지적이 나온다.

https://www.seoul.co.kr/news/newsView.php?id=20230414500200

ちょっと解説

Season2の#40で紹介したニュースの続報となります。

学校暴力(いわゆる、いじめ)は韓国でも被害生徒の自殺などが大きな社会問題として取り上げられてきました。防止策として韓国で導入された制度が、加害生徒への入試のペナルティー。学校生活記録簿に3年間の成績や課外活動などがすべて記録され、入試に反映される推薦入試(수시)が主流となっている韓国では、この記録簿にいじめの加害処分歴を記録されると、大学入試が大きく不利になります。

制度は変遷を経て、2020年3月からは地域単位で設けられる「学校暴力対策審議委員会」で審査されています(2020年2月までは各学校の「学校暴力対策自治委員会」で審査)。いじめがあったとの報告や当事者からの告発があった場合、事態の深刻さを問わず、父母や教師、第三者でつくる委員会が学校からの報告や担任、当該生徒からの聞き取り、警察の捜査記録照会などを通じて調査し、1号(書面での謝罪)から3号(校内ボランティア)、4号(社会ボランティア)、6号(出席停止)、7号(クラス替え)、8号(転校)、9号(退学)までの処分が下されます。3号以下は卒業と同時に削除される、比較的軽い処分となりますが、4号以上は2年間記録が残ることになっています。

ニュースでもある通り、チョン・スンシン弁護士の息子は、いじめ加害で8号となる転校処分を受けたものの、ソウル大学に一般入試で合格していました。これが現在も世論の反発を買っていることから、この記録期限を延ばし、一般入試にもいじめ加害歴を反映させようという「厳罰化」が図られました。今回の措置について、李花女子大の学校暴力予防研究所が実施したネット調査では、回答した91%が「賛成」と答えています。ただ、韓国教育開発院の調査では、いじめの原因として加害生徒の61.5%が「いたずら、特に理由なく」と答えており、厳罰化がいじめの防止につながるかは不透明です。

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